このような方のお役に立ちます

主に変形性膝関節症の患者様で手術以外の解決法をお探しの方、既存の保存的治療で十分な効果が得られないという方に効果が期待できます。

ひざの痛みに悩んでいる

当院はひざ関節治療を専門的に行うクリニックです。主な対象疾患は変形性膝関節症で、特に中等症以上の方に対する治療実績が豊富です。

ヒアルロン酸やリハビリの効果が長続きしない

ヒアルロン酸注射やお薬の服用、あるいは運動療法やリハビリなどで十分な効果が得られないという方も、この治療後に痛みの改善を実感されています。

手術を受けたくない、または受けられない

手術治療はお体への負担が大きく一定の確率で生じる合併症もあり、年齢やご状態によっては受けられないこともあります。本治療は副作用がほとんど無く、このような方にも安心して受けていただけます。

培養幹細胞治療とは

私たちの体に備わった自己回復能力を後押しすることで、関節組織の劣化の抑制を目指す治療法です。

治療の概要

事前に患者様の皮下脂肪を採取し、そこから幹細胞を抽出します。この幹細胞を約1ヵ月培養してひざ関節に注入する治療です。法的には再生医療(第二種)に分類されます。
本治療の要(かなめ)である幹細胞とは、さまざまな細胞に変化(分化)することができる「細胞の赤ちゃん」のようなもので、細胞の新陳代謝で重要な役割を担っています。この幹細胞が痛みの原因である炎症を抑え、組織の修復を促します。

期待できる効果

痛みの軽減と、関節組織の修復・保護作用が期待できます。
実際、培養した幹細胞の投与によって、重度の変形性膝関節症に伴う痛みと関節機能が改善したことが報告されています[1]
また、こうした効果は一時的なものではないことも示唆されています。当グループが行った調査によると、変形性ひざ関節症の状態を示す指標(KOOS)に基づく改善効果が治療後6ヵ月と非常に長期にわたって維持されました[2]

培養幹細胞治療は、擦り減った軟骨を増加させる?

培養幹細胞治療には、痛みの改善効果だけでなく、軟骨を保護する作用も期待できますが、中には培養幹細胞の投与によってひざの軟骨が厚くなったという症例も確認されています。現時点では症例数が少なく明確な結論には至っていませんが、培養幹細胞の新たな可能性を感じさせる結果ではないかと考えています。

培養幹細胞治療の特徴

入院・手術不要の治療

治療は脂肪採取と幹細胞の注入のみ。1cm程の切開での小手術と関節注射だけで完結するので、日常生活にも支障をきたしません。

副作用のリスクが少ない

自分の脂肪組織を使った治療のため、拒否反応やアレルギーといった副作用はほとんどありません。

ひざ関節の修復を後押し

痛みの改善に加え組織の修復も期待できます。実際、軟骨組織の厚みが増したという報告もあります[1]

治療の手順

  • 1.脂肪採取

    患者さまの皮下脂肪を採取します。採取する脂肪量は20mLです。下腹部の目立たない位置から採取するのでご安心ください。所要時間は20分程度です。

  • 2.幹細胞の分離

    採取した脂肪細胞から幹細胞を分離して取り出します。この作業は、国の認可を得た専門の細胞加工施設で行われます。

  • 3.幹細胞の培養

    同じく細胞加工施設にて、取り出した幹細胞を約6週間かけて培養します。

  • 4.注入

    培養した幹細胞を、ひざの患部に注入します。注入は、ひざの一般的な注射治療と同じ方法で行います。所要時間は5分程度です。

治療後の注意点

治療に伴うリスクを減らし、効果を最大限に引き出すため、治療後には以下の点にご注意ください。

脂肪採取後

1.脂肪採取部位のむくみを抑えるため、当日から翌日にかけては飲酒をお控えください。2.入浴は1週間お控えください(患部濡らさない洗髪やシャワー浴は可。全身のシャワーも術後3日後以降可能です)。3.脂肪を採取した部位に内出血、むくみ、質感が硬くなるなどの症状が見られるようになりますが、通常は1ヵ月ほどで治まります。

培養幹細胞注入後

1.治療当日は飲酒、または湯船に浸かるといった行為はお控えください(シャワー浴は可能です)。2.術後2〜3日は、激しい運動、マッサージなどはお控えください(腫れがひどくなる可能性があります)。3.膝を曲げ伸ばしする運動などは積極的に行ってください(安静にし過ぎると関節が動きにくくなることがあります)。4.治療後数日間は、腫れや熱感といった症状があります。

知っておいていただきたいリスク(安全性について)

培養幹細胞治療は患者さま自身の細胞を用いる治療なので、理論上、拒絶反応などのリスクは少ないと考えられます。実際、ひざ関節症クリニックグループにおいて、本治療による重篤な副作用は、これまでのところ確認されていません(治療後数日間、腫れや熱感といった症状が出ることはあります)。
また、一部では培養することが有害事象のリスクを高めるという指摘もありますが、過去の検証においてこうした事実は認められていません[3]
ただし、医療行為である以上、リスクがゼロとは言い切れません。脂肪塞栓症(血中に脂肪が混入し血管がつまる)や感染、神経や血管が損傷するリスクも可能性としては考えられます。治療後の経過でもしご不安なことがありましたら、ご遠慮なくご相談いただければと思います。

費用について

詳しい費用については、料金ページにてご案内しております。また、当院の治療は自由診療になりますが、医療費控除制度が適応される場合があります。併せて内容をご確認ください。

よくある質問

治療後どれぐらいで効果を実感できますか?

2ヵ月前後で効果を実感される方が多いようです。
個人差はありますが。早ければ1ヵ月前後で効果が得られます。6ヵ月くらいまでの間にさらに効果がはっきりしてくる傾向にあります。

誰にでも効果は期待できるのでしょうか?

一般的な保険診療で受けられる治療法に比べ、人によってバラつきがあります。厳密には「受けてみないとわからない」というのが正直なところです。
一方で、当院では他院に先駆けて本治療に取り組んでおり、その治療実績は群を抜いています。こうしたことから、事前のMRI検査の段階で、効果が期待できそうかの目星はつけられるようになりつつあるのも事実です。高額な治療を決断をする前にどの程度の効果が得られるかを確認する意味でも、まずは「MRI即日ひざ診断」をご検討いただければと思います。

幹細胞を用いるとどうして痛みが改善されるのですか?

幹細胞は関節内の炎症を抑え、鎮痛効果の元になる物質を作ることができると考えられています。実際、培養幹細胞の注入によって、ひざの痛みが緩和されたことを報告する医学論文は数多く存在します。当院の研究でも、培養幹細胞治療による長期的な痛み改善効果が確認されています[2]

この治療のメリットとデメリットを教えてください

メリットとしては、ヒアルロン酸注射に比べて長期的な効果が期待できること、低侵襲なので体への負担が軽いこと、自分自身の組織を注入するので、拒絶反応やアレルギーのリスクが少ないことなどがあげられます。
一方、自由診療なので自己負担額が高額であることや、効果に個人差があることなどはデメリットです。

メリット デメリット
ヒアルロン酸注射に比べ、長期的な効果が期待できる。 治療の効果や持続期間に個人差がある。
人工関節など、ひざの手術に比べ低侵襲(入院なし)。 保険適用外の治療なので、自己負担額が高額。
自己細胞なので、拒絶反応やアレルギーのリスクが少ない。 効果が出るまで、2~3か月ほどかかる。



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